なぜ、歯科用CTが必要なの? – いなほ歯科クリニック|いなほ歯科クリニック|川崎市中原区武蔵中原駅前の歯科医院

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なぜ、歯科用CTが必要なの?
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歯科用CTってなに?

「CT」とはComputed Tomographyの略でコンピュータ断層撮影およびその装置のことです。病院でCT検査を受けた方も多いのではないでしょうか。その際検査着に着替えて、大きな機械に数分横になり、身体をタテヨコ輪切りにした画像をご覧になったことでしょう。 歯科用CTは断層撮影の原理は同じなのですが、医科用CTよりも高解像度なので歯や骨等を詳細にみることができます。また頭頸部の撮影に特化している為、装置は非常にコンパクトでご自身の服を着て座ったまま、十数秒で撮影が完了します。エックス線の照射範囲と方法もコーンビーム方式というもので、1回転の照射で済みます。これらのことからエックス線の被ばくは非常に少なく、医科用CTが1回当たり5-30mSv<放射線医学総合研究所(放医研)調査>に対して、当院の歯科用CTは1回当たり0.04mSvですので、125~750分の1という低被ばく量となります。

従来のレントゲン装置(パノラマレントゲン)との違いは?

従来のパノラマレントゲンが2次元で平面的あるのに対して、歯科用CTが3次元(3D)で立体的に画像をとらえることができる点が大きな違いです。


1.見えなかったものが見えてくる(可視化)
例えば親知らずの根の先がどの方向に向いているのか、どのような形態をしているのかを歯科用CTでは3次元的にとらえることが可能になります。

2.経験と勘に頼ってきた部分に客観性を与えることができる
例えば難治性の根尖性歯周炎(根の先の病気)は、従来のレントゲンでは根の先の異常をはっきりと確認できないケースがあり、実際に被せ物を外し、症状を確認しながら治療を行うことがありました。歯科用CTを用いれば処置前に様々な位置から歯の根の状態、破折部等を確認することができるようになるので、診断に客観性を加え、効率的な治療を行えます。

3.より安心安全な治療を行える
特にインプラントにおいては、下顎神経や上顎洞の位置関係、骨の厚みや骨質等をしっかり把握し、手術時のリスクを最大限軽減させる必要があります。また、埋入位置や埋入の深さを決定し、患者さんに説明する際にもCTの撮影は現在必須となっております。当院はデジタル化された歯科用コーンビームCTを設置しております。これによりパノラマレントゲン(フィルム)と同程度、医科用CTの125~750分の1の低被ばく量ながら、高解像度のデータを必要な時すぐに確認・説明することができます。

歯科用CTの撮影は保険がきくのですか?

現在は「歯科用エックス線撮影または歯科パノラマ断層撮影で診断が困難な場合であって、画像撮影の必要性が十分認められる以下のいずれかを3次元的に確認する場合」に保険適用できることとなっています。

・埋伏智歯等、下顎管との位置関係

・顎関節症等、顎関節の形態

・顎裂等、顎骨の欠損形態

・腫瘍等、病巣の広がり

・その他、歯科用エックス線撮影またはパノラマ断層撮影で確認できない病巣の広がり等を確認する特段の必要性が認められる場合 ※難治性の根尖性歯周炎、根分岐部を有する中等度以上の歯周炎が現在含まれます。

保険適用の疾患に対する撮影にかかる費用は、3割負担の場合3,510円です。(再診料・管理料等は除く) インプラント診断用CTの撮影等、当院通院患者さんの保険適用外治療の撮影にかかる費用は10,000円(税別)です。

歯科用CTの撮影は大変なのですか?

椅子に座って楽な姿勢で撮影できます。もちろん検査着への着替えは必要ありません。当院の歯科用CTはCTパノラマ複合機で、CT撮影・パノラマ撮影・さらにはデンタル撮影も同じ椅子で撮影します。撮影時間は十数秒で、デジタル処理をしているため、現像に時間がかかることもありません。

レントゲンの放射線被ばくが心配なのですが。

日本においては、日常生活において自然放射線により年間約2.1mSvの被ばくがあるといわれています。(世界平均は約2.4mSv) また、日本(成田)とアメリカ(ニューヨーク)間では、高度による宇宙線の増加により、往復飛行で約0.2 mSvの放射線を受けるといわれています。 当院の最新デジタルレントゲン設備における1回あたり放射線量は以下のとおりです。

歯科用CT 0.04mSv

歯科用パノラマ  0.01mSv

歯科用デンタル 0.006mSv

(参考:胸部レントゲン 0.06mSv PET検査 2-20mSv程度 医科用CT 5-30mSv・・・放医研調査)

歯科用CTを5回受けてニューヨーク往復旅行1回分というのはいささか安直な言い方かもしれません。 不必要なレントゲン検査を行う必要がないのはもちろんです。 しかし、必要に迫られた患者さんがこのデータにより安心して検査にのぞんでいただくことができれば幸いです。

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